2021/12/22 00:18
1年を13ヶ月にしてみよう。
普段僕がいるテレビの業界はことあるごとに「企画」や「演出」を考えろと言われます。
他の業界や企業でも同じだと思いますが
「新鮮なアイデア」や「新しい可能性」は常に必要とされているもので、
半ベソになりながらアイデアを振り絞った経験がある方も多いのではないでしょうか?
「企画案」という「将来が約束されていない物」に注力するのはなかなか骨が折れる作業なわけです。
なんだか堅苦しい話題から始まってしまいましたが…
江口いちごさんにも分かるくらい簡単に説明すると
今日は『ドラえもん超ヤベ〜!』というお話です。
「ドラえもんの道具」って楽しいですよね。
どこでもドア、タケコプター、スモールライト、ほんやくこんにゃく…
誰だって「ドア1枚で待ち合わせ場所」だったらいいなと思うし
誰だって「空を飛んで移動したい!」
誰だって「小さくなりたい!」と思うわけです。
ドラえもんの道具は全てに遊びと夢があります。
一方、企画を考えるのは地獄の所業。
ついついサボりたくなってしまうのが人の常。
皆さんは、もし企画募集があったら
どんな企画をどれくらいの量で提出しますか?
大体考えることは同じだと思いますが、
なんとなく周りの人たちの「数や量を」を気にしながら
「だいたい2〜3個の企画書があれば体裁が整うだろう」
「これくらいが合格ラインだろう」
と考えるのではないでしょうか?
「メインの企画1つ、無難な派生案が2つで大丈夫だろう」
僕もそう考える側の人間です。
企画に追われるテレビマンがもう頭をフル回転させても無理!と
いうときに頼りになるのがドラえもんです。
例えば「タケコプターをテレビにするのはどうしたらいいか?」
→空を飛んでいるような映像をたくさん使った番組?
→ドローンの空撮映像だけで番組を作れないか?
と展開させていくわけです。
企画の糸口としてドラえもんの道具を思い浮かべるとスムーズに進むことがあります。
ドラえもんの道具は「夢をかなえてくれる道具」なわけで
言い換えれば「ワクワク」や「ドキドキ」の宝庫。
さて、企画づくりの話に戻りますが…
僕が番組作りを教わってきた「師匠」は、ほとんどの人が2〜3本の企画書を提出している中たった1人30本の企画書を提出していました。
それも企画の全てが「数合わせの惰性企画」ではなく圧倒的なクオリティで。
それだけでは止まらず企画書を審査する部署に念を押しに行きます。
「他の人の10倍努力した10倍の量の企画書、受け手も当然10倍真剣に審査してくれますよね?」と。
その時は、努力で相手を溺れさせると立場が逆転するんだなと震えました。
ただそれだけの量をこなそうとすると当然いくら睡眠時間を削っても足りません。
困った時に頼りになるのが…ドラえもんです。
タイムマシンを使うわけです。
こじつけと言われればその通りかもしれませんが、
僕はこの「タイムマシン」という考え方にすごい救われてきました。
もう2021年も残りわずか。
クリスマスソングが街から消えたと思ったらすぐに年越し蕎麦。
寒い寒いと言いながら初詣に行き「後悔と期待」が襲ってくるわけです。
「もう1年経っちゃった…」
「今年こそは頑張ろう!」と。
僕もそんな事を30回以上経験してもまだ
「気まぐれで始めた日記がいつの間にか終わっている」的な
同じ事を繰り返します。
少し言い換えるならば
数年後の未来、引退する時に思うわけです
「あと数年あればもっと色々できたのに…」
「タイムマシンで数年前に戻りたい…」
その時思う「数年前」はつまり「今」のことです。
今、この瞬間に数年後からもどってきたわけです。
タイムマシンに乗って。
「後悔するはずの未来から戻ってきた。」
たぶんこれがタイムマシンという道具の正しい使い方で
藤子不二雄が伝えたかった事だ!と思うと
なんだか「浪漫」に胸が熱くなります…。
全力で頑張る時には必ず「時間が必要です」
新年になったら始めようと思っていることは
12月の「今」始めれば2022年は13ヶ月になりますね。
このブログも「新年になったらまた書き始めるか」と思っていたので
早速12月からフライングスタートしました。
しばらくしたら江口さん本人からお知らせがあると思いますが、
江口いちごの2022年は1年を13ヶ月にしたいくらい
「ワクワク」や「ドキドキ」の宝庫で
いつもの10倍「忙しい」「楽しい」企画に溢れています。
企画溺れに注意です。
日頃応援していただいている皆様におかれましては「10倍の御愛顧」のほど
何卒よろしくお願い申し上げます。