江口さんに「いつもライブに何持って来てるんですか？」と聞いてみました。

さらさらシート

ヘアアイロン

予備の髪飾り３パターン

物販グッズ

除菌シート

衣装

喉あめ

うがい薬

魔法のステッキ

便箋

ステージ用の靴

メイクポーチ

悪魔の角

僕の中ではアイドルはいつも大荷物を抱えて街を闊歩しているイメージです。

渋谷や秋葉原の街で大きな荷物を抱え小走りな女の子を見ると、アイドルの子が頑張ってるのかもと勝手に想像してしまいます。今日はそんな「アイドルの荷物について」江口さんにインタビューしたお話です。

アイドルは荷物の中でも物販グッズが大きな割合を占めるようで

グッズにマグカップやTシャツなど「大物」があるとそれだけで荷物がいっぱいになってしまいます。

（だからソロアイドルのグッズはコンパクトで運びやすいものが多いワケです。）

楽屋が狭いライブハウスだと終演後、ステージやフロアにキャリーを広げながら

忙しそうにしているアイドルの方々を見て荷物の多さに驚いています。

僕がアシスタントディレクターだった頃ナカタ君という同期がいました。

（彼は全く仕事ができませんでしたが、皆から愛されるとってもイイ奴でした。）

TV業界を知らなくてもADと聞けば「休めない」「寝れない」「帰れない」…という印象があると思います。

そんな噂を聞いてもADになろうという僕らみたいな人間はやっぱり頭のネジがどこか緩んでいるか外れているような連中で、ナカタ君もそんなひとりでした。

ある日、連日の激務で大事なロケに寝坊してしまったナカタ君は全力で現場に入ってくると

イライラしてるディレクターに対して

「遅れてすみません！寝坊しました！」と申し訳なさそうに挨拶をします。

「わかったから、とりあえず機材だして」

「……」

「…え？、機材は？」

「あります！」

「…どこに？」

「会社の倉庫に！とりあえず僕だけ来ました！」

ロケに遅れてはいけないという思いが強すぎて機材や私物全てを投げ出し現場に来たナカタ君は

「お前だけいても意味ない！」というディレクターの怒号とともに僕の中では忘れらない人物です。

荷物が多いアイドルにも忘れ物がつきもので

江口さんに関わらず「衣装のパーツがない！」は楽屋でよくある光景なんだそうです。

（衣装はだいたい10パーツくらいで構成されてる）

Q.今までで忘れて一番困ったものは？

いちご「音源！」

この時はカバー曲を主に歌っている時期だったららしく他のアイドルに曲を借りてなんとかなったそうです。

忘れ物に関しては、

いちご「くるるんは衣装の耳かしっぽどちらかを必ず忘れてきます！」

　　　「くるるんが持ってる方を2人でつけてステージに出ます！」

と、Baby Rabbi2には耳の日としっぽの日があるという裏話も。

Q.絶対に忘れちゃいけないものは？

いちご「衣装は借りたり買えばなんとかなるし、物販グッズも工夫すればなんとかなるから…

　　　　音源さえあれば！……いや、最悪私がいればなんとかなります！」

体ひとつでもライブに乗り込む覚悟にどこかナカタ君の魂を思い出しました。

Q.そういえばいつもライブに持って来てるリストの「悪魔の角」ってどういうことですか？

いちご「悪魔になればなんでもOKになりますから！」

江口いちごのキャリーの中にはそんなアイドルの魂と悪意が詰まっていました。

↓くるるさんが撮影した楽屋風景