スタッフブログ

2022/06/17 23:02


コミュニケーションってとても難しいですよね。

先日タクシーに乗った時僕が

「初めて行く場所なんですけど、新橋の◯◯ビルってわかりますか?」と聞くと

「5丁目の信号を右に曲がったとこですか?」と答える運転手さん。


「右かどうかはあんたがどの道で行くかによる!!」という心の声を抑えていると

「ご指定のコースはありますか?」と言われ…

「行ったことないから分かるわけないだろ!!」と思いながらも

結局スマホでルートを検索してニコニコしながら伝えなきゃいけない三度手間な体験をしました。



どんな業界でもお互いの立場になってみないとわからないことはたくさんあります。



僕が江口いちごのスタッフとして1番大事にしているのは「主体性があるかどうか」です。

自主性と主体性は似たような言葉ですが意味合いがだいぶ違います。



例えば会社に入って来たばかりの新人君が言います。

「何でも仕事任せて下さい!次は何をすればいいっすか?」


すごく前向きで自主的に仕事を欲する業務態度も好感触。こうした新人君は先輩たちの目には「優れた人材」に見えるかもしれません。しかし彼はこのままだと必ず壁にぶち当たります。


本当に「優れた人材」は「次は◯◯をしましょうか?」と提案できる人材です。


いきなり新人君にそんなことを言われたら度肝を抜かれますが、要はその考え方ができるかどうかが問題です。

「チームがどこを目指していて、そのための手段があって、今自分には何ができるか。」

そこから自分ができることを探す、これが「主体性」です。

(もちろん新人君だけの問題じゃなく、教育システムと「主体性」についてを教えてくれる先輩に出会う事が大事!)




これは完全に僕の勝手な考えですが…

「あとあとトラブルにならないスタッフ」を探しているアイドルの方がいたら

頭の片隅に入れておいてもらいたいスタッフ選びの重要ポイントは

「運営作業がメインの収入じゃない」ことです。

そしてちゃんと「主人公が自分で居続けているかどうか」




現実的な話をすると…

ステージに立つ人間がパフォーマンスだけで食べていくのは本当に難しいことです。

これはアイドルに限らず芸人さんや俳優さんなど下積みが長く、才能を評価されるまで時間がかかる仕事につかれている方たちに言えることで。ほとんどの方は本業以外の仕事をして生計を立てています。

そんな中運営の生活費まで面倒を見ていると…

夢は遠ざかるばかりです。

主人公はあくまでアイドル自身であって「運営していくためにアイドルが存在する」状況になるとストレスと不満がたまって必ず衝突します。

そんな状況で僕がアイドルの立場だったらモチベーション高く活動を維持していけません。

「アイドル」なんだからわがままなくらい夢を追うのが丁度いい。





藤原和博さんという教育者の方が、稼ぐために「100万人に1人の存在」になれと提唱しています。

僕はこの考え方にすごく目から鱗の納得感があったのですが

簡単に説明すると、

①誰でも1つの分野に1万時間投じればその道のプロ(100人に1人)になれる。

②2つの分野を習得して「100人に1人」を掛け合わせれば「10000人に1人」の希少性が生まれる。

③これを3分野にすることで「1000000人に1人」の超レア人材になれる。という考え方です



僕にも昔から似たような感覚があって

柱が太くなれば上に載せられるものは大きくなりその柱が2本、3本と増えればより安定し強固になります。

努力していることが前提ですが「努力の掛け算」を言語化してくれたこの考え方に僕はなんだかワクワクしました。

しかし、これを1人でこなすには20年ぐらい努力し続けなくてはいけません。


だったらこれをチームでできないか?

というのが江口いちごチームの考え方です。

違う分野で活躍する人同士が組めば新しいことができるのでは。



作戦参謀とか軍師といえばかっこいいですがチェキのシャッターを押すだけなら誰にでもできますし

「主体性」のないアドバイスは、テレビで野球を観ながら大谷のバッティングフォームを批判する飲んだくれと大差なく

だからこそアイドルの運営は「運営作業がメインの収入じゃない=別分野のプロ」がいいのかなと感じます。



アイドルが必要なのは

「どこがダメか指摘する人」ではなく「どうしたら良くなるか教えてくれる人」です。



これは決して「僕がいいスタッフだ」というわけではありません。むしろ自分への戒めを込めているぐらいです




ではさらに考えを進めてみると…

一番知りたいのは「どうやったらそんな有能な人に出会えるのか?」です。






難しいですが解決方法の1つは「声にすること」かもしれません。




僕が江口さんのスタッフになったのは

江口さんから「格安でミュージックビデオを作れ」と突然メッセージが送られてきたことがきっかけです。

「そんな額でミュージックビデオが作れるわけないだろ!」と心の声を抑えながら…(この詳細は別の記事で!)

面白そうだなと思っていたらいつの間にか毎日ブログを書く生活に行きついていました。

声に出すことは一歩踏み出せるかどうかです。

その思い切りこそが新しい価値を生み出すかもしれないわけです。

(なんだかとても偉そうな文章になってしまい申し訳ありません…。)



ブログを見直す度に自分の弱点を見つけて落ち込む毎日ですが、これも修行です。

まだアイドルのスタッフ勉強中の僕にはどんなスタッフが有能か無能かを判断するには経験が足らない(そもそもわからない)ので、今日はきっとこんなスタッフが有能なんだろうなという妄想のお話でした。


アイドルの皆さん、スタッフとロードマップを共有できていますか?