スタッフブログ

2022/06/30 06:01


家の近くにお弁当屋さんがあります。

家族経営で何十年も街の人の胃袋を支えてきたからあげ弁当が人気のお店。

窓に貼ったせいで日に焼けてほどんど読めないメニューの写真や

丈夫そうな重い音で開くレジが歴史を感じさせるいい感じに古いお弁当屋さん。



おかずとご飯が別々の箱に入っているタイプでハンバーグ弁当だったら大きなハンバーグが「ドン」

それにギュウギュウに詰め込んだ日の丸ご飯。

梅干しは硬めのタイプです。



作り置きはせず注文が入ってから仕上げと盛り付けをするため

昼時には決まって何人かサラリーマンや配送業のお兄さんたちが並んでいます。

僕もその列に加わりからあげ弁当を注文すると決まってレジのおばあちゃんが話しかけてくれます.



「今日は暑いね」「今日は仕事の途中かい?」「今日は自転車じゃないんだね」



そんなおばあちゃんとのやりとりが好きで時々無性にからあげ弁当が食べたくなります。




このおばあちゃんがやってる事ってアイドルと一緒ですよね。

お客さん1人1人とコミュニケーションをとって感謝と心遣いで商売をする。

同じ唐揚げ弁当ならこのお店より値段が安いオリジン弁当でもいいわけだし

わざわざ買いに行かなくてもデリバリーでもいいわけです。

でもそのおばあちゃんがいるからお弁当が売れる。

僕が唐揚げ弁当を待ってる心境は物販でチェキを待ってる時の心境と一緒で

いうなればおばあちゃんは僕のアイドルです。




購入を決めるポイントが物から人にシフトしているわけです。




コミュニケーションの重要性とか戦略とか

おばあちゃんはきっとそんな細かいことは気にしていないのかもしれません。

でも長年商売を続けていく中で行き着いた方法は侮れません。





余談ですが…

「おばあちゃんの知恵袋」ってありますよね。

「知識袋」じゃなくて「知恵袋」

確か「知恵」は経験して感じ取った事の意味合いだったと思います。

長年の経験がないと「知恵袋」は生まれない。だからおばあちゃんなんですね!





そんなおばあちゃんの知恵から僕らが学ばなきゃいけないのは

ライブやイベントに参加するお客さんに対して

「江口いちごがいるからこそ来てくれる人を増やす」ことです。

同じ15分の出番なら「江口いちごがいるから」このライブに行こうとか

同じようなイベントなら「江口いちごがいるから」参加したいと思ってもらう事。



個性を出すとか人と違う事をするみたいな表面的な部分よりもっと深い部分。

この辺りはずっと念頭に置きながら活動を進めていて

江口いちごの独自の企画だったりライブの楽しみ方だったり

個性を出す以上に江口いちごの事を考えてもらう時間はどうやったら増えるんだろうという部分に重点を置いています。



もちろんボツな企画やイマイチな企画もたくさんありますが

何をするにしても「江口いちご」というフィルターを通して考える癖をつけてきたおかげで

少しずつ「面白い」と評価していただける事も増えています。



次は「面白い」から「応援したい」にベクトルを向けるにはどうするかが課題です。

(またおばあちゃんに学ぶために唐揚げ弁当にを買いにいかないといけません!)



個性や世界観、成長の様子…まだまだ手探りな部分がたくさんありますが

僕がおばあちゃん目当てで弁当を買いに行くみたいに

「アイドルが好き」から「江口いちごが好き」という人を増やしていけたらなと思っています。