2022/07/26 22:01
この度は江口いちご10周年ワンマンライブにご参加頂き誠にありがとうございました!
7月10日の江口いちご10周年ワンマンライブから2週間ほど経ちました。
皆さんの盛り上がった「ワンマン熱」は少しずつ落ち着いてきましたでしょうか?
ここまで大きなライブにできたのはファンの皆さんをはじめ多くの方の助けがあってこそだと思っています。
至らぬ点も多々あったと思いますが、未来へ繋がる貴重なお力添えに感謝の思いでいっぱいです。
このワンマンライブを通して皆さんの目にはどんな「江口いちご」が映ったでしょうか?
今日はそんな感謝の気持ちを通してワンマンライブを振り返っていけたらと思い筆を進めることにしました。
このワンマンを通して僕が考えていたのは江口いちごの「成長」と「可能性」を伝えること
微妙なニュアンスの違いですが、10周年の集大成というよりこれからの可能性を示す大事な一歩にすべきだと思っていました。
特に今回のワンマンを僕なりに解釈すると…
…「少年漫画ワンマン」というべきでしょうか。
誰もが思い描く少年漫画のテーマは「努力」「友情」「勝利」です。
冒険の中で努力し勝利を目指していく様子。友情に触れた主人公の精神的な成長。
今回のワンマンにまるで引退ライブかのように大掛かりなセットや演出を加えたのは
少年漫画の舞台に必要な「豪華」と「挑戦」、「苦労」そして「可能性」を表現するのに必要だったからです。
そしてチケット販売枚数との戦いもストーリーに必要でした。
逃げずに主人公としてやりきった江口さんの成長の様子をファンの皆さんには感じ取ってもらえていたら嬉しいなと思っています。
時々、「うえのさんがいるからこんな演出ができる」なんて話を聞きます。
僕的にはそう思ってもらえる事は大変光栄なのでいっそこのまま「僕が全部やりました!」と言いたいくらいですが
恥ずかしながら僕にそんなパワーはありません。
今回のワンマンも無事に終える事ができたのはそのほとんどが江口さんの力です。
アイドルはキラキラすることが仕事です。
その裏にはいろんな努力があり、それこそ泥水をすするような思いをしながら作り上げました。
江口さん本人からわざわざ努力の部分を語る事はないと思いますし
この努力の部分を伝える「語り部」は僕しかいませんので少しだけ裏側について筆を進めていきます。
今回は「豪華さ」を表現するために特効演出を加えました。
炭酸ガスが飛び出すCo2、シャボン玉、キャノン砲、チアリーダー
Co2の演出がやりたい旨を会場の赤羽ReNYさんに伝えたところ
(元々それを伝えた上で会場を借りたつもりだったのですが)
色々な行き違いがあり火災報知器などの設備の問題と前例がないからという理由で「NG」と言われてしまいました。
これが大体本番3週間前くらいの話です。
少年漫画でいう最初の山場です。
こういう時、少年漫画の主人公と戦った敵は「良きライバル」や「物語の指南役」になってのちのち
欠かせない存在になっていきます!
そう考えたら僕らが取るべき戦法は「赤羽ReNYの店長さんを仲間に引き込む」です。
そこから店長さんに何度もご相談させていただき「妥協策」ではなく「解決策」を探らせていただきました。
機材を扱う「特効さん」に機材の構造仕様や使う液体の成分を調べてもらったり…
きっと「煩わしい客だな」と思われたはずですが僕がスタッフとしてできるのはやっぱり
どれだけ本気で思っているのか「熱量」を伝えることです。
努力がテーマならなおさらのこと。
結局最終的なGOサインが出たのは本番直前のリハーサルの段階でした。
ギリギリにも程があるというか…。
終演後…
赤羽ReNYの店長さんからも特効さんからもお褒めの言葉をいただきました。
わがままに向き合いご尽力いただいたスタッフの皆様には本当に感謝しています。
この恩は必ずお返ししようと思っています。
ちなみに余談ですが…
本番直前、Co2のリハーサルをすると会場中が真っ白になる程勢いがありすぎて冷や汗が出ました。
特効さんに噴射量を調整してもらいながら言われたのは
「本番、お客さんの熱気がすごい程湿度が上がって真っ白になりますよ」と。
逆に考えれば会場が真っ白になるのはお客さんの熱気の現れです。
僕はカメラで江口さんを追いながら画面が真っ白になる瞬間があるたびにお客さんの勢いをヒシヒシと感じニヤニヤしていました。
「少年漫画」には一緒に戦う仲間たちも欠かせません。
フランスのテレビ局のサイモンさん。
とても愉快でジャーナリスト魂をお持ちの熱い方です。
僕もディレクターなのでいろんな画が欲しくなるのは十分理解できるのですが
まさかステージや客席をあんなに飛び回るとは予想以上でした。
これは日本人の「常識の範囲内」という暗黙の了解の感覚で打ち合わせをした僕のミスかもしれません…。
客席の皆様、臨機応変に対応していただきありがとうございました。
サイモンさんや通訳の方から
「ファンの皆さんが温かい現場ですね」と褒めていただきました。
他の現場のことはよくわかりませんが、何組かの取材をしていて
テレビ取材というと運営スタッフからは「仕事が増える」ファンからは「煙たがられる」現場もあったそうです。
ファンは演者の鏡です。
ファンの皆さんを褒めていただけた事は僕らにとってとても大きな収穫です。
その甲斐もあってか「プロモーションに役立てて欲しい」と今回のテレビ取材で撮影した全ての素材をいただける事になりました。
(なかなか伝わりづらいと思いますがテレビマンにとって素材は命より大切なものです!)
素材を見たらなぜか「楽屋でクリームパンを食べてるくるるさん」を撮り続けている映像がありました。
どんな番組に仕上がるのか楽しみです。
ちなみに余談ですが…
サイモンは最新のミュージックビデオが相当お気に入りのようでした。
今回のワンマンの「縁の下の力持ち」的存在が後半の青い衣装を作っていただいたたまこさん。
(バタバタしてご挨拶できず申し訳ありません。)
江口さんから聞いた話だとかなり僕好みの職人気質の方のようで…
細部に魂を宿す仕事は尊敬しますし、プロとしての自覚と自由さと責任を持っている様子、とても素敵です。
江口さんの衣装の裏側も公開されているので是非ご覧ください。
そして天才くるるん。
(僕の中では勝手に西遊記でいう三蔵法師的なポジションです)
くるるさんは見ているだけで「自分も成長したように思わせてくれる不思議な力」を持っている方だなと思っています。
僕が言うのもおこがましいですが、最近のくるるさんのステージは格段にレベルアップしていて
江口さんと切磋琢磨してる様子にいつも手を合わせて感謝しています。
クリームパンを食べるだけでフランス人に魅力が伝わるのも十分納得できます。
いつも江口いちごを支えていただきありがとうございます。
ワンマン直前のリハーサルの最中、僕は初めて江口さんにストップをかけました。
アカペラのタイミングや特効、チアリーダーの動きなど確認事項が多かったのと緊張感からか、リハーサルを全力でやりすぎて既にフラフラ。
「この人ちゃんと意識保ってるのか?」
絶対に寝てくださいと前日頼んだのに結局ほとんど眠れなかったようで…。
江口いちごの目的はワンマンを開催することではありません。
ワンマンの努力の様子は本人が8月11日の「DVD上映会」で語ってくれると思いますのでそちらをお楽しみに。
「ソロ界隈」という言葉がありますね。
全ての演者さんが自分なりの工夫をして自分らしさを追求する世界。
すべからく努力をしているからこそ領地に花が咲いて実が成るわけですが
ただそのベクトルが外に向くことはあまり見かけません。
領地を広げる事も大切ですが、世界を広げようと考える人はいません。
江口いちごの冒険の答えはこの部分です。
いろいろな可能性を探りながら
きっと僕らはコツコツ頑張れる人種です。
むしろ大きな夢を抱いた時にコツコツ頑張る意外の方法を知りません。
江口さんは生誕ライブから10周年ライブにかけてたくさんたくさんプレッシャーを浴びてきました。
集客への恐怖、演出への不安、ステージに立つ覚悟…
今回最後までステージに立ち続けた事、「開催する」以上のものを表現しようとした事
アイドルに強い弱いは必要ないのかもしれませんが
江口いちごは「主人公」としての冒険を経験して確実に成長したと思っています。
そして僕にも達成する喜びを教えてくれた事、本当に感謝しています。
遅くなりましたが…お疲れさまでした。
先ほど僕は今回のワンマンライブを「少年漫画」と例えました。
するとやっぱり想像してしまいますよね?
なんとなく僕が勝手に思っているのは次は「少女漫画ワンマン」ができたらいいなということです。
こう大きなワンマンを成功させてしまうと
どんどん次へのハードルが上がってしまいどうしたものかと悩ましい日々ですが…
こういうハンドルの切り方は色々な引き出しを持っている「江口いちごチーム」だからこそできるはずです。
少女漫画のテーマと言えば…
「胸キュン」「幸せ」「オンリーワン」です。
「髪がツヤツヤになるシャンプーが欲しいわけじゃなくて、ツヤツヤの髪を綺麗だねと褒められる自分が欲しい」理論です。
「可愛い」「かわいい」「カワイイ」「KAWAII」
一番心に刺さる「胸キュン」ワードはどれか?
皆さんの「オンリーワン」になるにはどうしたらいいのか?
「幸せ」なワンマンって一体…
新しい切り口を見つけただけでなんだかワクワクしてきますね。
江口いちごの多様性、いろんな顔を表現できたらいいなと思っています。
どうか皆さんの中で期待のハードルをぐんと上げてください。
皆さんと一緒にそれを超えていきましょう。
この度は江口いちごワンマンに彩りを与えていただき本当にありがとうございました。